新型コロナウイルス感染流行以後の法律相談の巻 その2(一人で行く松浦への旅)

 当事務所は長崎県佐世保市内にありますが,日本地図を見ると,本当に西の端という感じです。この端という印象からこじんまりしているのかというと,そうでもありません。長崎県は住んでみると,非常に懐が深い場所で,県庁所在地の長崎市と佐世保市は,自動車で1時間30分前後かかります。佐世保市から南を向くと,西海市⇒長崎市のルート,または,川棚町・波佐見町・東彼杵町を超えて,大村市,諫早市へのルートがあります。諫早市から長崎市へ向かうルートとさらに雲仙市,島原市,南島原市(当事務所が顧問を務める酒蔵吉田屋様がある風光明媚な地です。)がある島原半島があります。


よく長崎市へ出張することがありますが,自動車を走らせても,公共交通機関を利用するにしても,横目に有明海や緑の深い山々を見ることができます。これらの自然は,特に夕暮れになるととてもきれいです。年がら年中マジックポイント切れを起こし,「目が覚めたら週休4日に法律改正していないだろうか…」だのとたわごとを言いがちな当方も,初心を取り戻すくらいにMP回復する程素晴らしいです(ただし,3分くらいで元に戻るのが通常ですが。)。長崎市に着いたら着いたで観光施設が一杯です。
 他方,佐世保市から北に向かうと,平戸市,松浦市へ到着します。こちらも仕事でよく出張するのですが,平戸市は,佐世保側から平戸大橋を渡り平戸島,そして,この平戸島を自動車で進むと生月大橋を渡ってさらに生月島へと到着します。この間ですが,自動車を走らせると,途中,「思っていたより遠い…目的地はまだかな…」と若干焦ることがあります。広いです。他方,松浦市は,佐世保市から自動車で40分程でしょうか。こちらは,毎月出張しています。
 この南北に広がる広い土地に加え,対馬,五島,上五島,壱岐といった広い離島,それ以外の多数の離島があります。どこへ行っても,自慢の農産物,海産物,畜産物があり,歴史,自然,そして人の手による観光施設がありますので,非常に魅力的です。そのような理由から,仕事で遠出となることも比較的苦にせずに済んでいます。私が,行き来している先々の魅力については,随時このコラムで流していければ…と考えています。 

さて,松浦市ですが,ここは私にとって馴染み深い場所となっています。というのも毎月1回(最近はとある事情により毎月1,2回),松浦市役所へ通い,市民の方々からの法律相談のご希望に対して,無料相談をさせていただいております。松浦市は,他の長崎県の市町村同様美味しい食べ物,特に海産物にありつけるのですが,全国区で有名な「トラフー●」については見たことはなく,同盟を結んでいる弁護士との間で,「天竺にあるありがたい経典らしい。」,「いや,戦闘から確実に離脱できるマジックらしい。」等と様々な噂が飛び交っています。いつかその謎を解き明かしたいものですが…。さて,「トラ●ーグ」はともかく,美味しいアジフライやお刺身のランチを,東京都や神奈川県から遊びに来た友人からするとビックリ価格でご馳走になることができます。最近は,市役所近くのスダンド形式のお店のお好み焼きがお気に入りです。
現在は,新型コロナウイルス感染症流行の折,旅行等自粛されている方が多いと思われますが,流行が克服され,また旅行を再開されることがありましたら,松浦市を含む長崎県をよろしくお願い致します。

松浦市役所での法律相談は,かれこれ10年近く続けているのですが,傾向としてはご高齢の相談者が多いです。先日,当事務所にて平均年齢を計算したところ60歳を超えているとのことでした。そのような事情からか,相続(ご自身がお亡くなりになった場合の想定事例や身近な人を亡くした場合等),成年後見や任意後見,所有されている不動産に関わる問題等のご相談が多いようです。相談される方には辛い話となりますが,離婚,多重債務,消費者被害の問題も少なくありません。この内,多重債務,消費者被害については,松浦市役所敷地内にある松浦市消費生活センターの先生方経由での相談があり,もはや盟友関係という感じです。それから,松浦市には発電所がある関係で,企業の数も少なくなく,会社の支配権争いや合併等,いささか驚く相談が来ることがあります。法律相談の案内は,松浦市広報紙に記載されていますので,松浦市の方にて,ご利用いただければ幸甚です。 この松浦市役所法律相談の楽しみですが,相談の終了時間が,だいたい16:00~17:00ころとなります。それゆえ,シーズン的なタイミングもありますが,自動車のラジオで,趣味の大相撲中継を聞きながらの佐世保帰還となることがあり,相談の疲れも心地よい感じです。
 1月某日の松浦市役所法律相談会を終え,ラジオをオンにして自動車を出発させると,
(記憶の限りなので実際と違う部分がありますが,ご容赦下さい。) 
ラジオ「…さて,今日の解説は,元大関霧島こと陸奥親方です…」
おっさん弁護士「お,今日はツイてる!」(※注:中高生の時,霧島関のファン)
ラジオ「…物言いといえば,陸奥親方で忘れられない取組みは,昭和63年夏場所初日,水戸泉との…」
おっさん「見た見た!たしかあの時,勝ったのは…どっちだったっけ?」
ラジオ「…3度にもわたる物言いの結果…」
―子産坂トンネル突入―
ラジオ「ピー,ガビガビガー…………あの時は,うっちゃ…プッスン,プッスン…………………」
―子産坂トンネル脱出―
ラジオ「……さあ,立会いです。」
おっさん「(ズコー!)」
…と心の中でズッコケつつも,そこは運転中ということで前方注視です。
 さて,自動車と取組は進み,気になる力士が登場。
ラジオ「…初日から4連勝と好調も昨日,初黒星……」
おっさん「お,来た来た。今日は,連敗しないといいけど…」
ラジオ「…さあ,立会いです。……両者,手をついて…ハッケ」
―妙観寺トンネル突入―

ラジオ「ブスブス…ピガガ…のこったのこ…ビガー………引いたところをそのまま押!…ブンガブンガブンガ…引落と!……ビガスカー!」
雑音が大きいので,ラジオをオフにした後…
おっさん「…毎回,ここぞというところでトンネルに引っかかっているような…。とはいっても,トンネル長いし電波がなあ~…そうだ!スマホでネットラジオを付けて,カーステレオと繋げればトンネル内でもクリアーに聞こえるじゃん!なんで,今まで気づかなかったんだろう…。トンネルを出たら,車止めて設定するべえか…。」
―妙観寺トンネル脱出―
 さて,トンネルを出てしばらく進み,駐車可能スペースへ入りいそいそと操作しました。
おっさん「よし,さっきの勝敗は…」
カーステレオ「…では,ここで,交通情報です。…首都高速環状線は,●●ジャンクション上り方面…」
おっさん「そんなことはどうだっていいのよーーーーっ!」
……いや,大事な情報ですよね。反省,反省。いずれにせよ,今後,松浦市役所からの帰り,お約束のように,「さあ,優勝の行方を左右する大きな一番です!時間一杯!軍配が返って,手を突いて,両者立ち上がっ…ズガピー!」にならずに,クリアーな中継が聞けます。ありがとう,インターネット,文明の利器!この文明の利器について,いろいろと面白い話が当事務所にはありますので,またの機会に。